余計なことしなければいいのに…と自分でも思うことがある。不器用なくせに手先仕事をやりたがる。どうして?と言われるとそういう性分だからとしか。安い竿なので買い換えればいいのに……。何でもやりたい。できないのが楽しいんだ。ガイドの換装なんて面倒なことに挑んでみた。
ガイドを外すとこから一苦労だった。動画でガイドの外し方を確認すると、サッとライターで炙ればコーディングが溶けて柔らかくなり難なくガイドは外れるはずなのに、ロッドが焦げないかな?ってくらい火を近付けてもコーディングは柔らかくなってくれない。カッターで削るようにしてなんとか外すことはできたが、竿の塗装までちょっと削っちゃった感じ。外し慣れているはずのトップガイドもうまく外れず、熱したガイドを指でつまんでしまい火傷まで。ガイドが外れにくい竿ってあるのかな? 余計なことしなければよかったかも…と思いだす。
外したガイドを持って、上州屋・渋谷店に新しいガイドを買いに行く。値段はピンキリだがわざわざ自分で付け換えようって人向けなので高い物の方が多い。トップガイドはS藤名人チューンのアナゴ竿に付いていた物と似た形状の物を選ぶ。キャストしたときに穂先へのカラミが少なくなるはず。750円+税…この竿2000円だったのに……。もう1つのガイドはなるべく安いのを選んだら足が2本の物になってしまった。
早速ガイドを付ける作業。セロテープで足の部分を固定して補修糸をクルクルと巻いていく。糸は指でつまんで張ったまま、竿の方を回すといいみたいだ。密に巻くのに失敗して隙間ができたらツメで隙間を詰めて行く。ガイドの足に補修糸が乗り、グラグラと動かない程度に固定できたらセロテープを外してガイドの根元まできっちり巻き上げて行く。抜き糸というのを用意しておき糸の末端を固定できれば成功。糸にちょっと隙間があるけど許してって感じの仕上がり。
補修糸を固めるように漆を塗っていく。ほどよく粘度のあるうるし塗料を巻き終えた補修糸の中央部に盛って、それを筆で伸ばしていく。この作業も竿を回しながら行っていくのだが…専用の竿を電動で回す道具がほしくなる。一度に塗るのではなく乾いたら重ね塗りしていく。漆は塗ったときは茶色だが乾くと透明になる。トップガイドも同じように作業する。
へた釣りの不器用な手といい加減な作業でキャストを伴う夜アナゴ釣りやテトラに擦ることもある穴釣りなどで使うのに十分な強度が出ているかは甚だ不安ではあるが、やってみなくちゃ前には進まない。やり続けているうちに経験値がたまってなんとかなるもんである。下手の行く道は果てしなく遠い♪ なのに~なぜ~? 歯を食いしばってはいない。不器用なこと、うまくできないことを楽しんでいる。
著者: へた釣り