理屈はよく分からないがタチウオ釣りには天秤の硬さが大事であるらしい。敬愛するみのろうさん(師匠と書くと怒られる)がタチウオ釣行記でそう書いておられた。軟らかすぎる天秤は竿の操作を吸収してしまうのでよくないそうだ。タチウオの絵が書いてあるチドリ天秤の新型を買ってきた。
へた釣りは天秤は柔らかいのが好きだったりする。柔らかい方が勝手に食い込んで勝手にいいところに針掛かりしてくれるような気がする。ウィリーイサキでもLTアジでもカイワリ五目でも、1.2ミリ径でアーム長25センチくらいの物を使っている。それほどたくさんの天秤を持っているわけではないので、タチウオでも同じ天秤を使っていたのだが、「腕の柔らかさは確実に誘いに影響する気がします。同じ竿の動作でも、天秤から先の餌の動きが変わっちゃいますから、より動かしやすい硬いアームのほうが良さそうですね」と教わるとすぐに釣り具店へ。
硬めということで径が太めの天秤を買おうと天秤コーナーを眺めていると、タチウオ釣りには弓型天秤よりもチドリ天秤の方がいいと聞いたことがあるのを思い出す。一度買ったこともあるが、あまり使うことなく高切れでロストしてしまったので、検証は十分にできていない。硬い天秤はタチウオ以外には使うあてがないのでどうせなら少し高くてもチドリ天秤を買うことに。ん? タチウオの絵が描いてあるチドリ天秤が売られている。しかも「新製品」と書いてある。
「No305T型天秤」という型番だ。タチウオの絵の上に「しなやかな天秤食い込み抜群」と書いてある。硬い天秤を探しているのに「しなやか」だと相反する?と一瞬悩んだが、タチウオ用の天秤を買いに来て、タチウオの絵が描いてある新製品に出会ったのであるからこれはもう運命の出会いってヤツだ。タチウオが釣れないへた釣りは新型天秤を掴んでレジに持って行く。
著者: へた釣り