年に数度ある船上でダメだぁ!!と頭を抱える日。今年はこのペースでいけば年に十数度になっちゃいそうなんだけど、とにかくダメだった。期待の長竿、島風3-370は折れちゃうし、6回連続でアワセ損ねるしで、手にしたマゴチは1匹だけ。何が悪いのか分からないが、何もかも悪い!!
大会で席の抽選結果が悪かったとき対策に長い竿を試してみようなんて、分不相応なことを考えたのがいけなかったのかも。幸いなことに羽田・かみやのマゴチ船は、本日片舷5人と空いていたので、マゴチ釣りでは久々の2本竿。島風3-370を伸ばしているとさっそくH林達人のチェックが入る。「アワセた瞬間に折れるよ。そんなのが通用するなら俺も5.4メートルの竿でやってるよ」。その危険性があることは承知しているが、試してみたいのである。デカッw船長まで「折れてもいい竿なんでしょ」。
折れる、折れると縁起でもないことを言われたついでに、へた釣りにはもう1つ嫌なジンクスがある。余計な竿を持って行くとその日は釣れないのである。マゴチに島風3-370ってのは明らかに余計な竿……嫌な予感がなかったといえば嘘になる。大貫沖のやや深めのポイントから釣り開始。釣りを開始して15分ほどしてすぐに魚信はあった。竿を持ち上げると重みは乗ったのだが、魚信っている最中を見ていた船長はすぐに「イカ!! ゆっくり巻いてきて」。本日の獲物第1号はシリヤケイカ。今季、こいつを釣ったのは初めてだ。船長がタモ取りしてくれたので、キープする。
次の魚信は、その40分後。手持ちの竿にではなく、島風3-370にあった。軟らかい穂先はマゴチが食い込んでいくに従って、海面に刺さっていく。十分に食い込ませてから竿を持ち上げると乗った。アワセても折れなかった。磯竿なのでほぼ垂直に竿を立てて、リールを巻き始めたその瞬間!! ベキッという音とともに穂先から50センチくらいのところで竿が真っ二つ。なんとか魚は取り込めたものの。予言されていた通り、島風は大破沈没。やっぱり船釣りには船竿じゃなくちゃダメなんだなぁという至極当たり前のことをようやく理解した。
一本竿で集中して釣るからいいもんねぇ~……完全に強がりである。折れるかもと覚悟はしていたので意気消沈したわけではないが、竿が折れてうれしいわけがない。その後、とにかく魚信が出せない時間帯が続く。背後や舳の方では順調にマゴチが上がっているのに、へた釣りの竿には全く魚信がない。丁寧にタナを取り直し、タナが狂っているのかもと底から50センチ、70センチ、1メートルといろんなタナを探ってみたのだが、どうやっても魚信が出せない。ようやく魚信があってもまたもシリヤケイカ。
デカッw船長がシューベルトの子守唄を口笛で吹き始める。今日はもう諦めて寝てろってことか? 12時少し前からポチポチ魚信を出せるようになってきたのだが、この1匹は大事に取りたい、なんとしても取りたいと考えると心が萎縮し、アワセのタイミングがさっぱり分からなくなる。待ち過ぎてエビがいなくなっていたり、次でアワセようと決めた瞬間にマゴチが餌を放した感触がありエビの頭だけ返ってきたり、針先が出ている頭の部分は噛みつぶされているのにどうして針掛かりせん!!なことがあったりと、なんと沖上がり直前まで6回連続で空振り。
1匹しかいないマゴチなので大事に食べようと、船上で血抜き&神経絞めした。「神経締めセット ロング」は買ったままの状態ではマゴチには適さなかったが、先端を削って丸くすれば、問題なく使えた。軽いクーラーを抱えて船を降りようとしていると、竿頭で10本も釣ったY本達人がマゴチをくださるというので、5匹頂くことに。こちらもちゃんと神経絞めしてお持ち帰り。ダメだぁ!!な1日だったがクーラーの中だけはマゴチが6匹と豪華に。島風はどうしたって? 修理代で同等の竿を買えるので捨ててきたw
著者: へた釣り