ボウズを食らったオニカサゴ2戦目だったが、水深100メートル~160メートルなんて、へた釣りにとっては未知の深海を釣ったため、今まで見たこともなかった魚を見ることができた。生きたぬいぐるみ?としか思えないナヌカザメは、家に水槽を用意して飼ってみたいってほどにかわいかった。
東京湾でサメといえば、ホシザメやドチザメは何度か釣ったことがあり、どんな大物が掛かったかとぬかよろこびしたら、サメのシルエットが海面に見えて、がっかり。ライトタックルで50センチくらいのサメが針掛かりすると、竿先曲がりっぱなし、ドラグ滑りまくりですごく楽しくはあるのだが……クロダイかなぁ? マゴチだったりしてというファイト中のワクワク感はサメの姿ととも一気にしぼんでしまう。
なのに、見たこともない深海のサメとなると、釣ってみたいなぁとなるから不思議である。その姿に一番驚いたのはギンザメ。タモに収まったその姿を見て、うわぁ、何あれ?と固まってしまって、カメラを取り出すのも忘れてしまった。少しくすんだ銀色の魚体で尻尾はタチウオのように細く長く伸びる。深海のサメらしく目だけが大きく遠目にもその存在が確認できた。水圧の変化に強いようで、リリースされると悠然と泳いで行った。尻尾まで入れると1メートル近くあったと思う。オーストラリアでは食用になっているそうだ。
電動リールのドラグをガチガチに締めても巻き上げるのに一苦労していたのがツノザメというサメらしい。ツノザメといっても別に角が生えているわけでもないのになぁ~と思っていたら背びれの前に鋭い棘があるのでツノザメと呼ばれるらしい。このサメの身はアンモニア臭がないので、フライになるらしい。肝油や軟骨入りの健康食品、フカヒレの原材料になっているサメなんだとか。写真は…偏光グラス越しに海中を見ているので、ちゃんと写っていると思っていたら海面の反射で…という失敗写真w
ボウズでしょんぼりしていると船長から「ぬいぐるみみたいな珍しいサメが釣れましたよ~」と見せてもらったのがナヌカザメ。マジでかわいい。触ると硬いのだが、見た感じはぬいぐるみみたいにフワフワしてそうなサメ。なんだか愛きょうのある顔をしているし、釣られたのがよほど悔しかったのか、自分の尻尾をくわえて丸まっている姿に癒される。よほど珍しいサメなのか船長も写真を撮っていた。生命力が強く水から出しても7日間も生きているから「七日(ナヌカ)ザメ」と呼ぶらしい。「危険を感じると、海水や空気を吸い込んで胃を膨らませる」習性があるらしいのだが…自分の尻尾を食う習性があるとはどこにも書いてないぞw
著者: へた釣り