釣ったら食う。アキアジは釣って楽しいのもあるが、食うのはもっと楽しい。止別のアキアジは遡上直前なので、メスが釣れればお腹の中にはイクラがいっぱい。粒も大きくなりプルプルしている。今年は自分の家でイクラの醤油漬け作りに挑戦した、作業したのはもちろん妻だけどね。
昨年までは、釣ったアキアジは北海道の師匠宅でイクラを漬けてもらい、身は切り身にしたり、トバ(干物)にしてもらって送ってもらっていたのだが、釣りに招待してもらった上に魚の調理までしてもらうのはさすがに甘え過ぎかなってことで、今年から釣れたアキアジはクール宅急便で東京に直送し、自宅をへた釣り水産に。自分で釣ったアキアジのメスは1匹だけだったけど、北海道の師匠が釣ったメスを6匹もらった。オスも1匹釣って4匹頂いたので5匹。イクラも切り身もたっぷりある。
思っていたより、楽しい作業みたいだ。子供が遊び感覚でお手伝いできる。
1)メスのお腹からスジコを取りだす。
2)お餅を焼くのに使う金網(100円ショップで売っている)の上を転がすと、金網の目からイクラが一粒ずつ落ちる。
3)イクラを塩水で2回洗い、ザルに取って水分を切る。
4)醤油でヒタヒタになるように漬け、2時間(薄味が好みなら1時間)漬けこむ。
5)ザルに取って醤油を切って瓶詰め。
北海道へ旅行に行ってお土産に買ったイクラを東京に戻って食べると、思ってたほど美味しく感じなかったという経験ない? あれは冷凍したものだから、イクラは油の塊みたいなものなので冷凍して長期保存するとどうしても味が落ちていく。釣りたてのアキアジから取れた漬けたてのイクラは……これに勝る贅沢はない。高級なお寿司屋さんで1個1000円で食べるイクラよりも圧倒的に美味いぞ!! へた釣りはイクラばかり食べると痛風になっちゃうという妻の心遣いのせいで、アキアジのフレーク(中落ち部分をほぐした)とイクラで作る北海道親子丼にして、朝・晩食べている。
アキアジは普通に薄塩にしたものと、味噌漬けにした(ちゃんちゃん焼き風?)ものを作る。アオゾイも13匹送ったのでこれも味噌漬けに。とにかくたくさんあるので、冷凍保存がきく状態にしておく。味噌は北海道の師匠宅のレシピに従い秋田味噌を使う。これをみりんで伸ばしたものに漬けておくと、味噌・醤油文化に慣れた日本人なら満足すること間違いなしのアキアジ&アオゾイの味噌漬けの出来上がり。アオゾイの旬は秋かもってほどに今回釣れたアオゾイは美味しい。脂が乗って皮ぎしの部分がちょっぴりゼラチン状になっているのが最高だと思う。アキアジの味噌漬けは塩焼きに飽きたときにいい。ちゃんちゃん焼きほどには味噌の味が勝っておらず、夕飯の主菜の1つにできる上品な一皿になる。
著者: へた釣り