大阪の人間はうどんの出汁の色にうるさいと聞く。まっ茶っ茶の汁でうどんが見えんがな! 色が薄い出汁の方がうどんの白が映えるとは思うが、「けつねうろん」のアゲの甘さが沁み出した出汁の方がいいとは思わない。そんなへた釣りにも帰省したら必ず食うソウルフードが2つある。
1つは串揚げ。東京にも串揚げの看板を掲げた飲み屋は、立ち飲み屋から高級店まであるにはあるが、だるまの串揚げの半ばジャンクで半ばグルメな味わいが大好きだったりする。新世界の本店は行列が絶えないので、今回の帰省ではだるま法善寺店に行ってみた。「ソース二度付けご遠慮下さい」と妙に気合に入ったおっさんのサイズも店の規模も新世界店よりも小型だが、その分目の前で忙しく働くお店の人の熱気がダイレクトに伝わってくる。串揚げ(牛)、紅ショウガ揚げなどの定番メニューは共通で、厚切りベーコン揚げ、牛タン串など、去年行った新世界店ではなかった(と思われる)新メニューも一通り試して、合計25本ほどぺろりと平らげる。
もう1つはお好み焼き。東京にも美味なお好み焼き屋はたくさんあるが、東京のお好み焼き……美味なところは高いという傾向が明らかにある。たこ焼きとともに大阪を代表するジャンクフードがお好み焼きなわけで1000円以上もすると、どれだけ美味でも、「お好み焼き1枚になんやこの値段、ボッタリやでほんま」と文句の1つも言いたくなる。今回は住之江のじゅうじゅううめぇ家というお店に行ってきた。この店のとんぺい焼きと豚モダン焼きは値段に対して満足。モダン焼きの焼きそばが太麺なのでボリューム感にも大満足。
著者: へた釣り