「繊細な感度と50cmUPの大型が掛っても軽々と抜き揚げられる強靭さを兼ね備えた『最強のテトラ竿』」と煽られると物好きゆえに激しく気になるのが「テトラハンターEX/匠海」。1000円以下で売っていることもあるテトラ竿がなんと…1万4700円。穴釣りを14倍楽しめる竿?が販売を再開した。
これが実に微妙なのだ。入門モデルが1万円前後で売られている船竿や磯竿で、14万円の至高の竿が出ていても、絶対に手を出そうという気にはならない。そんなもん、よほどの金持ちかトーナメンターの人だけのもんだろと、すぐに諦めもつく。入門モデルが1000円前後のテトラ竿を1万4700円で売られると……金持ちじゃなくても、トーナメンター(穴釣りトーナメントはないw)じゃなくても買える値段なわけで、気になる。激しく気になる。でも……穴釣り竿に1万円はなぁと逡巡する気持ちもある。酔った勢いでウリャッと購入ボタンを押すしかないのか?
へた釣りは釣行記をブログで公開し始めてからは船釣りメインだが、もともと穴釣りは好きな釣りの1つ。伊豆や北海道に遠征するときは子供用と自分用に穴釣り用の竿を必ず持っていく。テトラの上を歩きながら、魚がいそうな穴を探してカサゴを引きずり出すこの釣りは、磯やタイドロープ遊びの延長みたいで実に楽しい。最初はメバリング用の6フィートのルアーロッドを使っていたのだが、やはり少し長すぎる。ULアクションなので穂先がカサゴの引きに追随しすぎて根に潜られる。スピニングリールでは底をきっちり取りにくいのも欠点。
最近は980円で買った110センチのテトラ竿にベイトリールを付けて釣っている。980円の竿に文句を言っても仕方ないのだが、もう少し糸の出がスムーズにならないかなぁ、アワセる瞬間は先調子で大きな魚が掛かったときにもう少し胴まで入ってくれたら釣趣がよくなるのになぁと思っていた。「ライトなタックルで繊細な釣り味が欲しい」「でも、従来の安物テトラ竿はバツ!」「魚の食い込み性能がベストで、かつ大物が掛っても必ず抜ける竿を!」をコンセプトに開発された「テトラハンターEX/匠海」はへた釣りのそんな思いに答えてくれる一竿のような気はするが、一度も触らずに買うには……1万4700円は冒険すぎるかなぁ~と、素面の頭では考えている。
著者: へた釣り