メバルは回遊魚とは違い、根についている魚のはず。でも、日によって釣果が大きくバラつく。前日船中10匹程度だったのが、翌日は100匹超えなんてことも。何がメバルの喰いを立たせたり、口を使う気をなくさせたりしている? メバルは大潮時の凪と曇天朝夕に釣れという格言に出会う。
メバルは夜光性の根魚である。捕食は基本的に夜間、日が落ちてから。では、昼間はというと、岩礁の隙間でぼんやりしているようである。少し沖の深場の根周りでうたた寝(?)しながらジッとしているらしい。完全に寝ているわけでもないらしく、目の前に餌がくれば喰いつくこともあるって感じだろうか? 少し沖の深場の根周りというのはちょうど船からメバルを狙うポイントと合致する。
メバルの釣果がポイントに到着してからしばらくに集中することが多いのは、夜間に活発に活動していたメバルの喰いが落ちる前だからだろうか? 曇天は海の中が明るくなるのが晴天の日より遅れるので、活動を休止する時間も少し遅くなるってことだと思う。開幕戦は曇天、2戦目は晴天。確かに曇天の日の方が釣果はよかった。メバルはその目の大きさから視力がよいとされており、明るいと仕掛けの存在を見破るという説もある。
大潮の方が釣果がよいという傾向は明確には見えてこなかったが、凪の方が釣果がよいのは明らかだ。波の上下があると釣りにくいというだけでなく、メバルは海が荒れると岩礁から離れず、ジッとしてまま口を使わなくなるようである。潮が速い日もメバルは岩礁から出てこないという人もいる。言われてみれば、凪の日は上の方の針で釣れるメバルが、海が荒れたり潮が速いと、下の針でしか釣れないような気がする。下の針でしか釣れないと追い食いを期待できないので釣果は当然下がる。
3月中旬くらいから東京湾でも夜メバル船が出るようになるが、夜メバルの餌はエビではなくてアオイソメ。アオイソメは暗い海の中で光るからだと思っていたが、夜間はイソメ類の成虫が海中を泳ぎ回り、メバルはそれを捕食している。ルアーで言うところのマッチ・ザ・ベイトになっているってことらしい。堤防で夜釣りをしていても、オキアミ餌よりアオイソメの1匹掛けの方がメバルの魚信は圧倒的に多かったことを思い出す。
著者: へた釣り