胴突き仕掛けで狙う船メバルの魚信は、竿先がフワフワと小刻みに動きだし、少しずつ揺れ幅が大きくなり、やがてグッと竿にメバルの重さが乗るという感じで出る。餌は一口サイズのモエビなわけで、メバルの捕食動作のどの部分が竿先に魚信として出ているのか動画で調べてみた。
メバルの捕食の仕方ってどうなっているんだろうと悩んだことは以前にもあった。夜のウキ釣りでアオイソメを1本チョン掛けにして狙ったときのことだ。アオイソメを咥えたメバルの動きでウキはモゾモゾと沈み始めるのだが、ここでアワセてもまず針掛かりしない。ウキが完全に水中に消え、1メートルほど沈んでからがアワセ時。このときは長いアオイソメの端から咥えて少しずつ口の中に入れていくから遅アワセになるんだと思っていた。
しかし、船からのメバル釣りの餌はモエビ。メバルにとっては一口サイズの餌なわけで、一気に食べていると考える方が妥当だ。それがどうしてフワフワ→グンッな魚信になるのか? どうしても分からない。メバルの捕食の仕方ってどんな餌でも一度咥えて安全確認するんだろうか? こういう悩みに便利なのがYouTube。メバルの捕食動画を探してみた。
ほぼ真上を向いて海中でホバリングしている。ホバリング中はヒレをほとんど動かしてないので、潮の流れをうまく利用して最小限のヒレの動きで水中での位置を保っている。メバルが潮の速い場所・日には釣れにくい。荒れた日には釣れにくいというのは、上から落ちてくる餌を待つこの姿勢を保てないからだろう。
で、気になる捕食シーンがこれ。ほとんど動かずに口を大きく開いて一気に吸い込む。餌を口に入れたあとも反転せずにその場をキープする。ということは餌が針とともにメバルの口に入って、ホバリングしている状態のときの竿先の動きがフワフワってことだと思う。
口の中にある針がメバルの口の中、あるいは唇に針掛かりして仕掛けのテンションを感じたメバルが反転して逃げようとする動きが竿先グンッの正体だろうか? 向こうアワセでアワセる必要なしというメバル釣りの基本とも合致する。針付きの餌を捕食する動画は見つからなかったのでそう仮定するしかない。
ついでにカサゴの捕食シーンも。
カサゴは餌を咥えたらメバルほどじっとせずに逃げようとするように感じる。この捕食の特徴が、メバルとカサゴの魚信を見分けるヒントにならないものだろうか?
著者: へた釣り