アキアジチャレンジ2011の最終日は釧路・繁栄丸から人生初の船アキアジ。武美 釧路店のアキアジ大会に混ぜてもらった。船から1匹も釣ったことないのに、大会デビューなんて!? 1匹でも釣れば優勝の可能性もありという運試しなので北海道の師匠いわく「まぁ、いいんじゃないw」。
釧路川の啄木像前から出船する釧路・繁栄丸。4時集合、5時出船のはずなのだが、毎度のことながら釧路の釣り人は朝が早い。4時少し前に集合場所に到着すると、既に大会参加者のほとんどが到着済みで、出船は30分早まって4時半にはアキアジの有力ポイントである白糠沖に向かって走り出す。波が少々高めで曇りのち雨の予報。波は2メートル程度なので死ぬ!とはならなかったが、北海道の9月の雨は死ぬ! 体が冷えて釣りどころではない。
北海道の師匠は仕事で不参加だったが、「まぁ、いいんじゃないw」と無責任に送り出したわけではなく、この日の同行者(お目付け役)は北海道の師匠2号。病み上がりの復帰第1戦。ほかにも何度か釧路の沖での釣りをご一緒したことがある釣ノリノリさんが上乗りだし、J文字さんという止別海岸に一緒に行った船アキアジのベテランさんも北海道の師匠から「下手糞が乗るのでよろしくね」とお願いされていたようだ。そんなこんなで船にはへた釣りの面倒をみる人が3人もいるという恐ろしい布陣。放っておくとよほどの迷惑をかけると思われてる?
白糠沖に着くと、仕掛け投入の合図。仕掛け類は北海道の師匠の仕掛けを一式お借りしてあり、好きなように組み合わせて使ってよいとのこと。一番下は夜光にして、太いのやら細いのやら、タコベイト付きのやらハゲ皮付きのやらを適当に見繕う。北海道の師匠2号に「手返し重視の方がいい」と言われて5本針の仕掛けを使った。船長からの指示は「50メートルでやって」「底やって」「60メートルに上げて」と言った具合に目まぐるしく出る。そのたび電動リールのカウンターを頼りにタナを変える。船長はイワシの反応を見つけてその下に仕掛けが入るように指示を出してくれているようだ。
船からのアキアジ釣りは想像通り…想像以上にスローな釣りだった。やることは船長の指示に従って電動リールを巻いたり、落としたりするだけ。そうしていれば魚信があるかというと……ないっ!! 船に乗る前大会に参加していた繁栄丸の常連さんが言っていた言葉を思い出す。「船長は走り回るのが好きだから、アキアジなんて1時間もしたら飽きて止めるんじゃない?」 果たして、2時間ほど魚信なしの状態に男・繁栄の釣らせたい魂に火が点いた。「五目にするよ~」と言うや否や水を得た魚のようにアオゾイポイントへ一直線。
波があるので飛沫は被るし、それに加えて雨まで降ってくるしで、東京の9月の感覚で防寒対策をしていなかったへた釣りは、この移動で全身ぐっしょり。上着が濡れただけでなく、シャツもパンツもビショビショに。雨模様の釧路の沖は気温も上がらず、寒いなんてもんじゃない。体に震えが来るほど寒い。アオゾイは最初のポイントでポツポツ。タラ、ヤナギノマイ混じりで順調に釣れるかと思われた。何といっても繁栄丸は針数アオゾイなんて当たり前、毎日毎日釣れ過ぎてブログに変化が乏しいと嘆いていた大漁確実船だ。
一方のへた釣りはというと、船に乗ると前日まで絶好調だったのが嘘のように魚信が遠のく呪われた男。繁栄の大漁パワーとへた釣りの呪い。釧路の沖で繰り広げられたスピリチュアルな戦いは……へた釣りの呪いの勝ち。アキアジは船中0匹、魚信さえなし(繁栄丸のブログによるとバラシが1回あったそうだ)。アオゾイも最初のポイントではポツポツと拾えたが、その後はほぼ沈黙。走り回るの大好き繁栄船長は、魚信がないと移動、移動の繰り返し。移動のたびにへた釣りはぐっしょりびしょびしょ。釣船の上で「もう許してください。帰りましょうよぉ~」と考えたのは昨年の竹岡沖のカワハギ4戦目以来のこと。それでも最後まで頑張って、アオゾイ3匹、マダラ1匹、ヤナギノマイ多数ゲット。大型クーラー半分くらいの釣果なので東京湾基準で考えると大漁なんだけどね。
著者: へた釣り